プログラムソースの公開について

2021年6月
(株)大崎総合研究所

 弊社の創立者で元社長の大崎順彦の著書である「新・地震動のスペクトル解析入門」(鹿島出版会、1994年)の「第11章コンピュータプログラム」に掲載されているFortran77のプログラムソースをHPにて公開します。公開に当たっては、現在から観るともっと効率的あるいは汎用的なプログラムの書き方もあると思われますが、変更を加えず書籍の通りとしました。但し、当時のFORTRANのコンパイラは72カラム以降を無視していましたが、現在は無視しないのが多いようなので、72カラム以降のプログラム名の部分は削除いたしました。また、使用例に用いられている入力波形(EQ.01~EQ.03)のデジタル値も掲載いたしました。(EQ.01は書籍のP.2に掲載されている図1-1の1940年のエルセントロ地震のNS成分の加速度記録波形ですが、最大値及び継続時間は一般に建築設計に用いられているのと異なるので注意してください。またEQ.02及びEQ.03は書籍P.191の2つの加速度波形です。これらについて、詳しくは「波形データについて」のPDFファイルを参照して下さい。)さらに、地盤の解析では、現在はSI単位が主に使われていますが、書籍出版当時の工学(重力)単位のままにしてありますので、使用される方はプログラムを適宜書き換えるなりの対応をお願いいたします。
 書籍には使用例が載っていますが、計算結果が必ずしも掲載されていないことから、計算結果を含めた解説文も掲載いたしました。ソースコード及び解説文は大崎先生御自身によるものですが、書籍そのものと一部異なる場合もあります。解説文に関しては散逸したものもあり、それらは書籍を参考に補完致しました。ソースコードはすべて単精度で書かれており、執筆当時との処理系の違いにより、計算結果の最終桁が一部異なる場合もあるようです。なお、ソースコードはWindowsでの使用を主に考えているため、文字コードはShift_JIS(UTF-8でも読み取り可能)、改行コードはCR+LFです。Windows以外のUNIX系やMac等をお使いの方は場合によっては変更をお願いいたします。さらに、書籍の正誤表も掲載しましたのでご利用ください。
 公開に関して、ご意見やご感想などが御座いましたら大崎総研のHP担当までメール頂けたら幸いかと存じます。(info@ohsaki.co.jp)
公開したプログラムの使用はご自由ですが、使用される方の個人の責任において使用して頂きたいと思います。
 最後になりましたが、ソースコードと解説文の弊社HPでの公開をご承諾頂きました、大崎先生のご家族の皆様と出版社である鹿島出版会様に深く感謝いたします。

(担当 吉田一博)

「新・地震動のスペクトル解析入門」(鹿島出版会、1994年)プログラムソース

コンピュータ・プログラム
解説(PDF)
プログラムソース(Fortran77)
01. PERD(周期‐頻度分布)
02. PROD(確率密度分布)
03. FOUC(有限フーリエ係数)
04.FAST(高速フーリエ変換)
05.AUTO(自己相関係数)
06.FPAC(フーリエ, パワ・スペクトル, 自己相関関数)
07.LWIN(ラグ・ウィンドウによるスペクトルの平滑化)
08.SWIN(スペクトル・ウィンドウによるスペクトルの平滑化)
09.RESP(1質点減衰系の地震応答)
10.IACC(加速度時刻歴の積分)
11.CRAC(加速度記録の補正)
12.ERES(地震応答スペクトル)
13.DIFR(フーリエ変換による微分)
14.INFR(フーリエ変換による積分)
15.FESP(地盤の周波数応答関数)
16.NAFR(地盤の固有振動数)
17.SRES(地盤の線形地震応答)
18.ENVL(地震動の包絡曲線)
19.OWAC(加速度時刻歴の積分)
20.VELK(地震動の最大速度)
21.OHSP(大崎スペクトル)
22.WGEN(模擬地震動の作成)
23.LAIN(ラグランジェ法による等間隔分割点内挿)

地震動加速度データ

使用例に用いられている入力波形(EQ.01~EQ.03)のデジタル値も公開しています。 波形データについて(PDF)
[地震動加速度データ]

【正誤表】
「新・地震動のスペクトル解析入門」正誤表(PDF)